Voilerie

医学部再受験生の学科では言いづらいこと. Ce que un voisine aine parle...

部屋を瀟洒にする快感を

知ってしまって、その欲望に少し傾倒してしまっている。

 COVID19に罹ってしばらく自宅療養している間、なぜ自分が自分の部屋を嫌いなのかずっと考えていた。一つの原因は、物が氾濫していること。オープンな棚ばかりで、見た目が雑然としていた。リビング用の扉付きの棚を購入した。

 それより大きな居心地の悪さの原因があった。蛍光灯の白い明るい光。嫌い。昔から知っていた。元いた大学のあの部屋も多分それで嫌いだった。薄暗いサーバー室の、電灯をつけず外光が差すだけの空間が好きだった。

 試しに白熱灯色の電球とフロアランプとデスクライトを買って、天井の電灯を切ってみた。安物でデザインはあまり麗しくない。けど、居心地が格段によくなった。

 

 部屋の居心地をよくするということに、なんとなく自分は後ろ向きだった。そんなことにお金をかけたくないから、だった。清貧という言葉も自分の中で用意していた。

 快感を増幅させ、居心地をよくする。そのためには、容易に言語化できない、言語未然の感覚の言うことを聞かなければならない。言葉と雑駁な論理によって抑圧してきた、そういう感性を育てる訓練をしたい。美しい、居心地のよい部屋。

 精神科医神田橋條治も、優秀な精神科医になるためには、患者と空気を闊達に共有できるようにならなければならない、と言っていた。そういう訓練。

 

 それはそれとして、家具やインテリア用品を買い始めるとお金が飛ぶ。ひかえめに。